お世話になった知人は、桜の名所の霊園で私たち夫婦を見守ってくれています

私と主人が結婚して10年がたとうとしています。二人とも同じ業界で仕事をしていたので、結婚前から共通の方にお世話になる機会が多かったです。そのため、結婚式も共通の友人や知人が多く出席してくださいました。私たちの結婚式は屋外で主人の職場である小学校の廃校校舎であげたので、たくさんの方にお越しいただいたのですが、せっかく結婚式や披露宴を手作りのものにするなら引出物も手作りにしたいと思い、日ごろお世話になっている芸術家夫婦に記念の版画を依頼することにしました。たくさんの量を発注したので、とても大変だったと思いますが、嫌な顔をすることなく二つ返事で喜んで引き受けてくださいました。もともとご夫婦には、主人ともどもお世話になっていたのですが、この時の依頼がきっかけとなり公私ともにさらに深いお付き合いをするようになりました。それから数年後、ご主人が体調を崩され入退院や手術を繰り返したのですが、病状が回復することなく、お亡くなりになったと仕事から帰ってきた主人から聞きました。目に涙をたくさんためて私に精一杯報告をしてくれたのですが、聞いている途中で私の涙腺は崩壊し、涙が止まりませんでした。出会いから5年ほどでしたが、実の子どものようにかわいがってくださったご主人のことはきっと生涯忘れることはない思います。奥様の希望で、お葬式は私たちが結婚式を挙げたその場所で行いました。まったくの手作りだったので、いたらぬことばかりだったと思いますが、それでも感謝の気持ちを込めて寝ずに準備しました。その後故人は、富士山のふもとの霊園に入ることになりました。その話を聞いて富士山の大好きだった故人の気持ちを奥様が汲んで、選ばれたのだと思いました。

この霊園は、とても広大な敷地に様々な形式の墓地が区画されており、春は桜の名所としても大変有名な場所なので、とても多くの方が訪れます。楽しいことが大好きで、人が大好きだった故人なのできっと多くの人たちの笑顔に囲まれたその地を満足してくださっていることでしょう。私たちの家からも車で30分ほどの場所にありますので、命日以外にも仕事に煮詰まった時、何か迷いがおこった時、そして嬉しいニュースを報告したい時、いつも故人に逢いに行くことにしています。亡くなられてからもうすぐ10年になろうとしています。

あの頃と比べて私たち夫婦が成長できているかわかりませんが、霊園に逢いに行くときは少しでもいいニュースを持っていきたいと思っています。また今年も春が来たら、桜の花見を一緒にするためにワインをもって霊園に家族で行きたいと思っています。

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